第1小節:はじまりのうた

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優香は目を輝かせて翔を見る。 優香「私、翔さんが作る曲全部好きなんです!! 特にあの「あーーちょっとストップ!」 興奮気味の優香の言葉を遮って、翔は言葉を続ける。 翔「俺さ…その……病気じゃないんだけどさ、自分の曲の話とか、その曲を聴くとなるとさ…頭痛くなるんだよね。」 翔は自分の髪を掻きながら、優香の話を止める。 翔「だから…その…ね?」 優香「………じゃあ、私が今完成させた初めての曲だと思って、聴いてくれませんか?」 翔「えっ?」 優香は、その場に置いてあったギターを手にかけ、弾く準備をする。 翔「ちょ、ちょっと!!」 優香「私の友達たちが言ってくれたんです! 私の声は何故だか温かくなるんだって! だから、翔さんもそれを聴いてリハビリしましょう!笑」 翔「………へっ?」 優香のアイデアにぽかーんとしてしまう翔。 優香「それに翔さんは、私のプロデューサーさんでもあるんですよね? だったら、私の声!覚える必要もありますから!笑」 翔「ちょ、ちょっと「1、2の3!」 翔の言葉を遮って、ギターで前奏を聴く優香。 翔(あー…ちょっとやばいかも。) 翔は頭を抱えて下を向く。 下を向くが…… 翔(あれ?…痛く…ない……) 翔は何が起きているのか分からず慌てて、優香を見る。 優香「〜〜〜♪」 歌い出す優香の声を聴いても 痛みは一切感じなかった。 それどころか…… 翔(あったか……なんで……?) ただただ驚愕して歌う優香を見ていた。
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