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優香は目を輝かせて翔を見る。
優香「私、翔さんが作る曲全部好きなんです!!
特にあの「あーーちょっとストップ!」
興奮気味の優香の言葉を遮って、翔は言葉を続ける。
翔「俺さ…その……病気じゃないんだけどさ、自分の曲の話とか、その曲を聴くとなるとさ…頭痛くなるんだよね。」
翔は自分の髪を掻きながら、優香の話を止める。
翔「だから…その…ね?」
優香「………じゃあ、私が今完成させた初めての曲だと思って、聴いてくれませんか?」
翔「えっ?」
優香は、その場に置いてあったギターを手にかけ、弾く準備をする。
翔「ちょ、ちょっと!!」
優香「私の友達たちが言ってくれたんです!
私の声は何故だか温かくなるんだって!
だから、翔さんもそれを聴いてリハビリしましょう!笑」
翔「………へっ?」
優香のアイデアにぽかーんとしてしまう翔。
優香「それに翔さんは、私のプロデューサーさんでもあるんですよね?
だったら、私の声!覚える必要もありますから!笑」
翔「ちょ、ちょっと「1、2の3!」
翔の言葉を遮って、ギターで前奏を聴く優香。
翔(あー…ちょっとやばいかも。)
翔は頭を抱えて下を向く。
下を向くが……
翔(あれ?…痛く…ない……)
翔は何が起きているのか分からず慌てて、優香を見る。
優香「〜〜〜♪」
歌い出す優香の声を聴いても
痛みは一切感じなかった。
それどころか……
翔(あったか……なんで……?)
ただただ驚愕して歌う優香を見ていた。
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