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優香「〜〜〜♪」
優香は気持ちよさそうに、楽しそうに歌う。
翔(どうして……)
翔は頭の中で整理がつかなくなっていた。
自分が作った音なのに。
自分が書いた詩なのに。
自分が生んだ曲なのに。
翔(こんなにも……心躍るのは…)
そんなことを考えていると、優香は曲を歌い終えた。
優香「……どうですか?笑」
翔「えっ?
…あっ……うん。良かった。」
突然の問いに、そのまま素直に答えた翔。
その翔の答えにパァーッと笑顔になる優香。
優香「良かったです!
やっぱり私、金の卵かも〜。なんてね。笑」
優香はべっと舌を出して
ギターを元へ戻そうとする。
翔「ごめん!ちょっと待って!」
それを静止に、翔はピアノの前に立つ。
優香「えっ、えっ!?
もしかして…一緒に演奏してくれるんですか!!?笑」
翔「…さっきの曲。
もう1回やってみない?」
翔は自分の提案を口に出して、自分でも驚いた。
宗介の下で、曲作りをして初めてだった。
自分が作った曲をもう一度聴きたいと。
そして自分も混ざりたいと思っているなんて。
優香(嘘……
あの二宮 翔と一緒に演奏できるなんて!!)
優香は今まで尊敬の対象でしかなかった存在と、今共に歌えることに目を輝かせていた。
優香「じゃあ…いっきまーーーす!!!
〜〜〜♪」
優香が歌い始めるのに、合わせてピアノを弾く翔。
翔は不思議と今まで感じていた痛みなどなく、笑顔で楽しそうにピアノを弾いては
時には共に口ずさんでいた。
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