12月30日

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実家は昔ながらの作りの和室の続き間がある。そこにあるお仏壇にお線香をあげた。 「お父さん、ただいま」私は手を会わせた後、その和室の障子を開けた。部屋伝いに長い縁側、その縁側に出ると床に私の姿が映っている。母はいつもこの縁側をピカピカに雑巾がけをしていた。今日も埃ひとつない。何で私は掃除が嫌いなのかな? お昼を食べ、電気の傘の掃除をした。 夕間暮れ、私は縁側に行き雨戸を閉めていた。門から玄関に向かい歩いている長身の男性の影が見えた。雅人君だ…。あんなに手足長かったんだ。もう、あの頃の弱虫いじめられっ子の雅人君じゃないんだと改めて思っていた。 残りの雨戸を締めながら思い出していた。お母さんが忙しく構ってもらえない雅人君は決して綺麗とは言えない格好で学校に来ていた。何人かの男の子にそれを言われ仲間外れにされてた事を…。
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