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その日は午後は大掃除。私は着替えて掃除に取りかかった。
同僚の千秋が「久美!担当の蛍光灯拭きだよ~っ!」と私を呼んでいる。
「ハイハイ、よっこらしょ」と私は脚立に乗った。
「久美、靴下左右違うよ?」
脚立に乗ると私の足がちょうど千秋の目の高さになる。私の靴下を見て笑っている。
「あ~っ、朝急いでて」
私は着替えの時に気付いていたけど、今さら仕方がないしとそのまま履いていた。
千秋は呆れて私を見上げていた。
忘年会…。
私は千秋と隣の部署の梢と美奈と早々に忘年会を抜け出し、いつもの肉バルに着いた。その店は異国を感じるインテリアで種類豊富にお洒落に盛り付けられたお肉がたまらなく美味しい。
上司や先輩に気を使い、後輩の何て事ない話しを聞きながら、冷めた大皿料理を食べるなんて時間の無駄としか思えない。
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