【 第3話: ミッション! 】

1/1
前へ
/9ページ
次へ

【 第3話: ミッション! 】

 小説先輩の指摘は、その当時の私の状況からすると、御尤(ごもっと)もだろう。(本当に酷かったから……)  小説先輩から出されたミッション(お題)は、こうだ。 【ミッション(お題)】 ①まずは、小説を100個読め! ②色々なジャンルを書け! ③主人公は、中高生の女性だけではダメだ! ④小説を書く前に設計図を書け! ⑤視野を広げ、表現力を学べ! などである…(*ˊ˘ˋ*;)  そのために、小説先輩が手っ取り早い方法として選んだのが、このエブリスタさんでの『全ジャンル制覇』なのだ……。  全ジャンルを書けば、必然的に勉強をせざるを得ない……。  何故なら、私は『恋愛小説』しか知らなかったので、例えば『異世界ファンタジー』なるものを、全くこの当時、理解すら出来ていなかったからだ。  そのジャンルを書くには、それが何たるものかということを調べたり、そのジャンルの小説を読んだりするしかない。  今思うと、このことを先輩は、初めから分かっていたんだと思う。  そのためにまず出されたミッションが、『①まずは、小説を100個読め!』だった。  このミッションは、始めは辛かったが、徐々に面白い作品が多いことに、私は気付き始めたのだ。  他の作者さんの素晴らしい作品を読んでいく毎に、「ああ、こんな表現があるんだ」とか、「こんな展開は面白いな」などと思うようになった。  そして、それは、いつしか夢中になって読んでしまい、あっという間に100個達成することになる。  100個達成すると、200個、300個となり、今では2000個を超えるまでになっている。  そうやって夢中にさせてくれたのは、皆さんの素晴らしい作品と小説先輩のおかげだ。  色々なジャンルを知るきっかけとなったのは、間違いのない事実なのだ。  しかし、『ミッション(ワン)』をクリア出来たとしても、才能のない私にとって、他のミッションは非常に厳しいものだった……。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

64人が本棚に入れています
本棚に追加