『死霊のはらわた』の系譜

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さて、サブタイに『系譜』とついているからその後の話をしよう。 死霊のはらわたには続編がある。 自分がシリーズの中で一番好きなのは『死霊のはらわた2』だ。1の続きではあるのだけど、より笑いに振られている。主人公のアッシュが一人で七転八倒する姿の超絶演技が光る。 あと、この映画はスピード感がおかしい。朝と思ったら即効夜。このオーバーすぎるアクションと謎のスピード感は一息もつかせることなく視聴者をエンディングに連れていく。これは不要なシーンを躊躇いもなくカットして凝縮して過剰を詰め込んだ結果だと思う。すごくうまい。 そしてそれに続く『キャプテンスーパーマーケット』。日本では『死霊のはらわた3』の名前で公開された。 こちらは完全にコメディに割り振られている。何故かというと、アッシュは2のあとタイムスリップしてアーサー王につかまる話だ。面白いといえば面白いけどホラーではないしどちらかというとファンタジーかな。アッシュの演技の素晴らしさは相変わらずなのですが、ホラーの只中の日常との対比ではなく、もともと非日常のファンタジーの中での七転八倒なので少しインパクトは薄い。 あとは2013年にリメイクされてる。監督はフェデ・アルバレスという違う人なのだけど演出のうまさは継続している。そういえば、サム・ライミの描く死霊のはらわたは映画としてとても素晴らしい。カメラワークとかライティングは本当に。そしてこのリメイク版もライティングが素晴らしいと思う。 『新・死霊のはらわた』という同時期の作品もあるが、これはJRブックウォーターという監督が作ったゾンビ作品だ。原題は『THE DEAD NEXT DOOR』といって、訳すなら『隣の死人』とかかな。邦題の被害者。でも登場人物の名前がライミとかザビーニだし作中に死霊のはらわたの映像が流れるしでどれだけインスパイアしてるかがわかるけど、系統は違う。 というところで今日はここまで。 次があるかはわからないけど、気が向いたら書きます。
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