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「あんまり女の子っぽすぎるのはちょっと……あと、ピンクとか白は似合わないと思う」
「そうかな?でも、ふわっとした感じの服を探してるんでしょ?」
姉があたしにあてていたワンピースをクローゼットに戻して、他の服を探し始める。
姉が「これはどうかなー」と、つぶやきながらピックアップしてはベッドに並べていく服の中から、白のミディアム丈のシフォンスカートを手に取ってみる。
ひらひら、ふわふわしたスカートの生地を触りながら、こういうのは姉が着るから似合うのだろうなと落ち込んだ。
「ごめん、お姉ちゃん。やっぱり服、いいや。明日は手持ちの着ていくから」
手に持っていたスカートを返そうとしたら、振り向いた姉が少し淋しそうに笑った。
「そう?その白のスカートも真音に似合うと思うよ。こんなグレーのトップスだったら、抵抗ないんじゃない?」
姉があたしに見せたのは、袖が少しだけふんわりと広がった、これもまた姉の雰囲気に合いそうなフェミニン寄りのトップスだった。
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