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安藤カスミは、インタビューを受けていた。
廃屋の地下は狭くて薄暗い。
その地下の一室に、カスミとインタビュアーの葛城はいた。
部屋も狭く、雑多な物が無造作に置かれている。
積もった誇りは、長年、人が使っていない証だ。
その部屋の中央に、一人掛けソファーが二つ置かれていた。
カスミと葛城は、そのソファーに座っている。
カスミは、潔癖症だ。
インタビュー場所は不衛生だったが、カスミは我慢した。
インタビューの趣旨が、「お仕事」についてだったからだ。
だが何より、今から行う「お仕事」は人目については困る。
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