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いくら好き同士だからって、同じことを考えてるわけじゃないし、同じ気持ちにはなれない。今まで玲次が付き合って来た人はそうだったかもしれないけど。
「…どうしろって?」
今度は玲次が返事をしない。ずるいよね。いつも肝心なことは言わないんだから。
「僕も男なんだからさ、これ以上どうなれるんだよ」
玲次が困ってるのがわかる。僕も困ってる。確かに、玲次のこと好きで、彼氏だと思ってるけど。
「…バカか」
バカ、と言われてほっとする。
部屋に張り詰めていた緊張の糸が緩む。これは、僕の知ってる玲次だ。でもまだちょっとドキドキしてる。
「明日、また迎えに行く。保険証持ってきとけよ」
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