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 その繋ぎに、一瞬ぎくっとした。  それなら、って…気付いてないよね? 僕と玲次のこと。まさかね。  でも、本当にプラトニックだからね? キスはするけど、それ以上のことはしてない。僕も玲次も男だし、何がどう出来んのか、全然わからないし。  玲次はわかってる様子だけど。僕はそれを知らん顔してやり過ごしてる。玲次も表立っては見せないけど、多分、不満なんだろうなぁ。  にしても、母さんにバレるようなことしたかな? あの日はキスもしてないし、バレるような心当たりはない。  母さんは立って行って、財布を手にして戻ってきた。 「はい、これで作ってらっしゃい」  福沢さんが五人、僕の手に渡る。  母さんと玲次のダブル攻撃に、僕は肩を落とすしかなかった。
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