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部下の書いたコードのレビューを終えた私は、そのブランチを master にマージする。
しかし実際のところ、システムエンジニア(SE)である私自身がコードを書く機会は、ほとんど無いに等しい。SEの仕事は、顧客の要望を明らかにする要件定義やシステムの機能を決めるインターフェースやデータベースの設計、システムのテストと言ったところだ。中身のプログラムをコーディングするのはプログラマーなのだ。いや、最近はもう、コーディングの必要もほとんど無いと言っていい。様々な機能のパッケージを目的に合わせて組み合わせるだけで、そこそこのシステムが構築出来てしまう。
だけど、昔ながらの中小企業のような現場では、未だに FORTRAN や COBOL で書かれたプログラムが現役で動いている。それらのメンテナンスもうちの会社の重要な仕事なのだが、今時の若いプログラマーたちには、そんな言語のソースを読む機会も書く機会もない。そうなると、やはりそれらの言語で育った私の出番だ。
自分が考えたロジックの通りに自分の書いたプログラムが動作すると、それだけでとても嬉しい。もちろん思い通りにプログラムが動かないこともある。そんな時はどこに問題があるのかを探し出さなければならない。それはパズルのように知的な作業だし、それが解決出来たときの達成感もまた、プログラミングの大きな魅力の一つだと思う。それに目覚めたのは高校に入ってすぐの頃だが、私はもうそんな昔のことはすっかり忘れたつもりだった。
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