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全体的に白を基調とし、足元が見えん程に重そうな布やが余計な装飾もなくシンプルな刺繍だけですませとる。
学生服かデパートか任務で行く私服しか知らんかったからやけど。
「黙っていれば王族だな」
「血統も身分も出生も王族よ」
あとなぜか衣装が花嫁を連想されるんやが?
それについて聞いたら「昔召喚した姫が勇者に身を捧げる決心の現れ」だそうで、それにあやかったゲン担ぎらしい。
……それはいわゆるハニトラでは?
メイドを連れて儀式をする部屋まで行き、部屋にはウチと王女だけ入った。
中には帝と王族、帝が所属するギルマス、大臣がくらーい部屋に大集合。
「……魔術師の実験場」
「正当な儀式の部屋よ」
それなりに広い部屋の奥にシュインさんが回収した聖剣が祀られるように台座に乗せられ、その手前に召喚のための魔法陣、部屋の明かりは蝋燭のみ。
これが実験場ではなくてなんなんよ。
王女から離れてルートの前に立つ、護衛は対象から離れんようにとの国王さんからの命令です。
全帝さんはウチと入れ替わるように王女の後ろに立つ。
魔法陣に魔力を流すだけで召喚されるらしいが、ただ流すんやなくて『祈り』が必要やそうな。
(なんで祈るん?)
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