新しい勇者:ようこそこの世界へ

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 混乱の異世界人組を置いて、上城の前に立つ。 「うおっ」 「上城殿、いくつか質問してもいいだろうか」 「え?まぁはい」 「君の年齢に偽りはないか?もしくは周囲から童顔だと指摘されたことは?」 「30超えたおっさんで間違いありません。あと俺の顔は年相応になってます」 「では酒を買うときに身分証を提示したこともない」 「はい」 「若作りをしたことは?」 「終電ギリギリのブラック社畜にそんな事する余裕はありませんし、したところで俺の顔には合わないでしょ」  まぁ、キリッとした目に筋肉質の体。女装も似合わんな。  体育会系のガッチリ体型やから、王道の勇者とは180度違う。顔も整えたらまぁモテるかなって感じかな。  前の勇者に比べたら地味っぽい。 「はぁ、わかった。《水鏡》」  水属性で鏡を作って上城に見せると、わかってたけどめっちゃ驚いとる。 「はぁあああ?!なんだこれ!なんでこんなに若くなってんだよ!さすが異世界クオリティー!」  鏡の前でクルクル回っとる上城、一方佐藤は困惑しながらウチらを見とる。 「精霊、上城殿の体が若返った事に関して教えてくれ」  いちいち訳すの面倒やから、直に聞いてもらおうと呼んだ。  数体の精霊が実体化したんか、上城の前に並ぶ。 「えっとね、男の子の場合聖剣に合うように体を変えたんだと思う」 「俺の許可なしに肉体改造?」 「肉体を変えただけだから魔力とか筋力とかはかわってないはずだよ」 「てことは終電で鍛えた脚力はこのままか、筋肉痛に悩まされずに済む!」 「ただ女の子の方は僕らもわかんない」 「うん、どっか変なんだけどどこなのかわかんない」  精霊でもわからんと言うたれば、王族も対処のしようがなかろうな。  アミさん案件かー?
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