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「えっと、神帝さんどうしたの?」
ルートの質問はこの際無視して、ジッと佐藤を見て聞いた。
「佐藤殿、確認するが私と全帝の言語は理解できるか?」
「え”」
「はい、ちゃんと聞こえてます」
全帝さんらしからぬダミ声出たけど、そっかー。
これたぶん地球出身やったら聞こえとるぞ。
「わかった。もう一つ質問はあるがその前に警告だ」
物騒な言葉に二人は肩を強張らせる。
「君たちは立場がどうあれ勇者とその召喚に巻き込まれた異世界人だ。特徴としては魔力量が多い、そして勇者という肩書上それを目当てにするアホがウジ虫のように湧いて出てくる、それを見極めるのは追々するとして。
学園に通う以上ルートや王女と顔合わせる事が多いだろう。一緒に授業を受けるかもしれない。だから王族と友人になることは止めんがそれを傘にかけて自慢する言動は慎む事」
「は、はい」
「確かに身近に王族がいる国ってそうそうないよな、特に日本だと」
「それと、学園でルートを警護してる生徒と神帝の事も極力外部に言わないように」
「なっなぜですか?」
説明するよか見せた方が早いと判断。
目くらましの結界を張ってフードを脱いだ。素顔を晒した事にルートと全帝さんは驚き王女が声を上げたが、ウチは構わず続ける。
「ルートを警護しとる生徒がウチやから。どの道バレるんやし今話した方がよかろうて」
「そうだけどっ!」
まぁ王女が焦るんもわかるがな?
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