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内容が気になって佐藤が読んどった本を覗き見る。うーん、眼鏡外したら読めんが、付けてても内容がさっぱわからん。
「えっと、魔力の起源とか、歴史書」
「なるほ。城の暮らしってどないなもんなん?」
「すごいよ。マナーは明日からだけど、ご飯が豪華でベッドがふかふかなの」
「寝つきよくなりそー」
王族が使う物はどれも一級品なんやな。
「さて、講義を始めたいのだけど。サトウ様がこっちの言葉を聞き取れないのが難点よね」
「詰んどるな」
「貴女どうにかできる?」
「なんでウチに聞く」
「大概どうにかできるでしょ」
こいつ、ウチの扱い方雑になっとらんか?
んー……あ、確か音音ちゃんがおったな。
音属性やし、いけるかな。
「音音ちゃんや」
呼んだら来ました音音ちゃん。そもそも音属性自体詳しく知らんという。
〔なにー?〕
「ちょいと佐藤さんの耳弄ってくれん?」
「貴女何言いだすのよ」
言語を理解できるようにサポートしてくれん?て意味なんやけど。
説明したら怒られた。「そう言いなさい!」てさ。
〔んー、この子の魔力ぼくと相性悪いんだよね〕
「音属性の精霊と相性が悪い佐藤さんてマズいのでは?」
〔やり方教えるから、みゃーがやってよ〕
「大丈夫か?ウチがやって佐藤さん爆発せんか?」
〔大丈夫大丈夫〕
ウチの言葉しか聞こえとらんのやろう、四人の顔色が悪いッス。
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