転機

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「相本さん」  掃除をしていると、戸塚さんが真剣な目で話しかけて来た。その時、私の心臓が少し痛くなった気がした。 「はい、何でしょう?」  なんで私、こんなにドキドキしているんだろう__。しかも、普通のドキドキじゃない。なんだか、初めての感覚が……。 「いつも会社を綺麗にしてくれているお礼がしたい。だから、もし良かったら、今週の休みに一緒に遊園地に行かないか? いつも頑張っている貴女を楽しませたいんだ」  ____!!! これって、もしかして__? いや、戸塚さんからしたらただのお礼かもしれない。でも、私からしたらこれは特別なの。 「はい、もちろん良いですよ!」  私、こんなに嬉しいお誘いは初めて。普通のお誘いも殆ど無かったのに……。人生は何が起こるのか分からないって、本当なんだ。 「良かった。じゃあ、詳しい事は後で連絡して話すよ」  私、今の自分の気持ちに嘘はつかないんだ。  初めての恋心、ゆっくりと育てていこう………。  
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