チート技

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チート技

「知らないの?身内で同じ名前を付けるとステータスと経験値が一部引き継がれるんだよ?強ニューってやつぅ?」 「はぁぁぁ?!」 何言ってるんですかこのお子様は… 「でもぉ、ボクは力レベルがないからなぁ…そこだけ修行しても上がらなかったぁ」 「修行って、いつ修行してたんだ?」 ジュニアが修行しているとこなんて一度も見たことがない。 「ヴァンがラムセスとイチャイチャしてる間にもっち様に魔法を教わったんだ。それに暇だったから図書館の本も読んでた」 「待て…お前俺達が修行している時寝てただけだろ?まだ赤ちゃんだったじゃないか…」 毎日同じ時間に部屋に戻るとジュニアはベッドで寝てた…はずだ。 「半年は赤ちゃんだったよ?でも半年くらいから急に世界がぐるっと変わっちゃった気がするんだ。急に周りの事が分かるようになって、知らない事も急に分かるようになった。だからもっち様に聞いたんだ。ヴァンのそばにいるにはどうしたらいいですか?どうすれば置いて行かれないですかって」 今…目の前で俺がつるし上げてるのは…ジュニアだよな?なんか…別の生き物に見えて来た。 「で、もっちはなんと言ったのだ?」 ラムセスがそうジュニアに問いかける。 「役に立てるようになれば置いて行かれない。なくてはならない存在になればいいと教えてくれたよ。だから回復魔法を習ったんだ」 「……」 俺はジュニアを下す。ほんと…頭が追い付かない。 「…名前が一緒だとその分強くなる…もしかして黒豹王も?!」 「あっ」 ユリが黒豹王の名を言った瞬間俺はすぐに理解した。
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