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無色透明な、ぶよぶよとした塊。カラーボールより柔らかく、スライムほどドロドロとはしていない。そう、それはいうならばゼリーのような、くらげのような触り心地。
ゼリーの塊。これが、人間の最後の姿。未知のウイルスの蔓延により、人間は死ぬと、この無色透明なゼリーに変化するようになってしまった。
人間が、死んだらゼリー状になる。
人間が死ぬと、時間の経過とともに、徐々にからだが溶けていく。その溶けていったものは、腐敗するでもなく、からだから離れるごとにどんどんと、ゼリー状に変化していくのだ。あの独特の腐敗臭はない。燃やしても、最終的にゼリーが残る。骨は残らない。原因はいまだにわかっていない。
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