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もやもやする気持ちを抑え込み『応じられる』の方に〇をつける。
「はい、認定には月に2回の就職活動が必要ですから、この後、検索してみてくださいね。検索するだけでは、就職活動になりません。就職相談窓口で、必ず相談してくださいね」
「はい」
きっと係の人は、日に何度も同じ対応をするのだ。昨日も一昨日も私のような失業者を相手にしている。
また来期分の認定日が刻印された申告書用紙を渡される。
「ありがとうございました」
パソコンで求人情報を検索していく。
職種や勤務時間を見て、頭の中で瞬時にシミュレーションする。
始めの頃は、慣れた事務系の仕事を検索していた。けれど、自分の適性が事務系なのかもわからないし、もしかしたら私の知らない職種でおもしろそうな仕事があるかもしれない。それで、限定しないで見るようになった。
今日見ている中で心惹かれたのは、聖歌隊のお仕事だった。
チャペルの結婚式で、賛美歌を歌うらしい。
学生時代に合唱部だったので、歌うのは多少なりとも自信がある。
時給は高いけれど、土日の勤務で、一日に何件あるのだろう。
必要な資格は運転免許？ ああ、自分で現場集合か。
音楽大卒業？ 同等のレベルが必要。うーむ。
おもしろいと思ったけれど、音大は出ていないし、これだけでは生活できないとあきらめる。
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