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それでも、1回分は相談したことになった。
そして今日、同じ求人票があるということは、まだ採用された人がいないということだ。紹介期限日を長くとってあるからか。さっさと決まって求人が無くなっていれば目につかないのに、ちょっとしゃくに触る。
「高ビーなこと言ってるから、決まらないのよ」
ムッとしながら、スクロールしていく。
なかなか募集が無いのかと思いきや、かなりの件数の求人がある。就職口を探している人もけっこういるのだから、間口を広げたり、多少のことは条件をのんで妥協すれば、マッチングする率も上がるんだろうなあ、と思う。でもそれは、数だけの話だ。自分の人生だもの、安易に決めたくない。みんな考えることは同じだ。
ああ、この中に「ここは私の能力が活かせるところ!」と思えるものが無いものか。
あまりに集中して見ていたために、目がしょぼしょぼしてきた。
この後に、いいところがあるかもしれない。
不確かな期待を胸に、スクロールを続けた。
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