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「……………ねぇ、結衣。」
「ん?どうしたの夏穂ちゃん。」
「もしね、本当に知りたいなら私が協力する。私が綾子叔母さんと直也叔父さんに相談手伝うよ!親友が心配をしているって聞いたら乗り出すかもしれないしね。」
目をキラキラ輝かせて話す夏穂ちゃんに小さく息を吐いた。
心のなかで。
私の記憶喪失を取り戻す事に反対していたのは、もうひとりいる。
━━━━━━━ハナおばあちゃん。
「………………結衣?」
沈黙する私に、戸惑いを隠せない夏穂ちゃんが不安そうに声をかける。
「あ、ごめんね?夏穂ちゃん。そうだね!夏穂ちゃんが一緒なら両親も納得するかもしれないね。ありがとう。」
不安を取り除かせる為に、ニコッと笑った。
私の笑顔を見た夏穂ちゃんが笑みを浮かべる。
「まずは病院からよね。」
張りきる夏穂ちゃんを見て顔が綻(ほころ)んだ。
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