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校門を潜り歩いていると様々な生徒達の姿が見えてきた。
私達が通う学校は髪を染めるのは大丈夫だけど、あまりにも目立つような色は禁止。
例えば、赤とか、緑とか。紫とか。
所謂不良と呼ばれる方々の髪だ。
公立とは言え、名のしれた学校。
だからこそ守らなくてはいけない。
当たり前だけどね。
生活指導の先生がいるという事は制服に関しても厳しいのが当たり前だけど、やっぱりそこには違反する人もいる。
先生の目を突破すれば。
「ねぇ、結衣。昨日の見た?バラエティ番組。」
ふと夏穂ちゃんが声をかける。
「うん、見たよ!!実はね、さっき小学生が話していたのをたまたま聞いちゃった。」
先程の話が脳裏に浮かび思わず笑ってしまう。
「パキパが勝ったのよね。歌は上手いから、やっぱりと思ってはいたけど。」
「けど?」
「面白さならキナウよね。天然だし。時代かなぁ。」
なんて言いながら遠い目をする夏穂ちゃんに笑いを噛み殺した。
時代かなぁって、まるでオバちゃんみたいだよ、夏穂ちゃん。
心の中に秘めておく。
情報社会の今はいろんな話題で溢れている。
話題になるのも一瞬。
移り変わりやすい世の中についていくためには、常に戦わなければいけないのよね。
努力も必要だけど、いかに人の関心を惹き付けられるかよね。
現に、今は圧倒的な人気漫画が話題になっているもの。
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