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「小久保、ちょっと来い」
残業をしていると班長が不機嫌そうに俺を呼んだ。
「お前、何やってるんだよ。村瀬とセフレって……お前、そんなヤツだったのか。はぁー、ガッカリだよ」
「すみません。俺は結婚するつもりなんだと思ってたんっすけど」
「まーいいよ。とにかくどうなるかわからないからな。俺もできる限り手は尽くしてやるけど……覚悟だけはしておけよ。あと、村瀬にもよく考えるように言っておけ。できちゃった結婚なんて」
落ち込んだ俺にトーンダウンしたが、厳しい言葉をかけられた。
(村瀬に言っておけって言われてもな……)
アイツとは仕事納めに話してからプライベートで会話をしていない。
「アンタの子供産んであげる」と言ってくれ、俺の中では結婚するものだと思っていた。そのための準備というか……情報を集めたくていろんな人に話を聞いていたのだ。
今井さんと八重田のことを見ていて職場結婚はなにかと大変そうだし、俺たちの場合は同じ部署だからどうなるのか尚更気になった。
(まさかこんなことになるなんてなー)
セフレの話が知れ渡ってから、周りの反応は酷い。
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