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 途中で避妊具をつけてお互いすぐに達する。本当に軽い行為だったけど、フワフワと幸せな気持ちで眠りについた。  翌朝。 「ん、おはよ。あー、あったかい。琴音ちゃんと寝ると幸せ」  アラームが鳴り、まだ眠くてウトウトしている私を後ろから抱きしめる彼。 「……眠い。涼吾さんと布団の中にいると気持ちよくてまた寝ちゃいそう」 「今日も仕事だよ? ……でも、わかる。こうやって寒い日に布団の中であったかい琴音ちゃんとくっつくのすげぇ好き」  フワフワと気持ちよくて本当に少し寝てしまった。2度目のアラームが鳴る。 「あ! 琴音ちゃん。起きないと。遅れるよ」 「んー、え? 何時? ……もー。急がないと」  慌ただしく、急ぎ気味で準備をしてなんとかいつもの時間に間に合った。 「行ってきます、涼吾さん」 「あー、ちょっと待って……」  慌てながらも頬にキスしてくれ「行ってらっしゃい、琴音ちゃん。気をつけてね」と送り出してくれる。 「おはようございます」  いつも通りの時間に会社に着き、挨拶しながら自分のデスクに向かう。昨日の今井さんの話を思い出し、ついチラッと小久保のことを見てしまった。 (小久保が社内結婚? やっぱり信じられない)
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