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「ん？ さっきまでここで寝てたけど……昼間はあっちで寝てたよ」
指差した方を見るとベッドがある。
「なんでここで寝てんだよ。ベッドで寝ろって。……まぁ、いいや。ほら、体温計。あとおかゆとか買ってきたから食べろ。……キッチン入っていいか？」
「え！ ダメ。あとで食べるから。……食欲ないんだよね」
「……オマエ、今日何食った？」
「んー、食べてない」
（はぁ……だろうと思った）
「これ、温めてこいよ。無理なら俺がやるから。マジで少しでも何か食べないと、体力落ちて治りが悪くなるぞ」
「もー、うるさい。わかったよ。……温めてきて。電子レンジとか鍋とか適当に使っていいから」
覇気のない村瀬がキッチンを指差してそう言った。
（相当具合悪いんだな）
キッチンでおかゆを温める。
「冷蔵庫、開けるぞ。飲み物とかしまうから」
「うん」
冷蔵庫を開けると、サラダの袋が何個かあったり、オレンジジュースやトマトジュースが入っている。……というか、それくらいしか目につかない。
（アイツ、サラダなんて食わないよな……？ 野菜好きじゃないって言ってた気がするし。オレンジジュースとか飲んでるところ見たことねぇけど）
おかゆが温まり、適当に皿に移して持っていった。
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