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(ん? ……アイツ、そんなヤツだっけ?)  なんとなく腑に落ちないが、適当に掛け布団を置きキッチンを片付ける。 「あー、なんか、フラフラするかも」  裸のまま村瀬が出てきた。相変わらずいいカラダだ。 「うわ! オマエ、早く何か着ろよ。いつもそうなのか? ってか、水飲め。薬は?」 「そんなにいっぺんにいろいろ言わないでよ。……さむ。あー、寒気する。薬なんてないよ。飲めないし。あ、でも解熱剤はもらった。その辺にない? あんまり飲みたくないんだけど」 「薬飲めない? なんでだよ。……寒気ってか、単純に寒いんだろ? 湯船浸かってないから。着替えたらとりあえず布団に入れよ。薬持っていってやるから」  よくわからなかったが、まずは村瀬を布団に寝かせる。 「さむ……あ、ねぇ、ここにあったクマどうした?」 「ん? あー、ベッドに置いた。オマエ、クマのぬいぐるみ、好きなの? あんなにたくさん」 「……別にいーじゃん。……ヤバイ、めっちゃ寒い」  着替えるなり布団に入った村瀬。 「ほら、薬。……てか、なんで薬飲めないんだよ」
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