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翌朝。
pppp……pppp……
(ん? ……え。だれ? あー、小久保?)
「……もしもし」
「あ、俺。大丈夫か? 熱は?」
「ん……まだ測ってないよ。アンタの電話で起きたんだから」
「あぁ、わりぃ。やっぱ早かったか。測ってみろよ。待ってるから」
相変わらず心配そうな声。体温計を取りにベッドから出る。
「さむ……。あ、でも、だいぶ調子いいかも」
「マジで? ってかさ、オマエ、暖房つけて寝ねぇの? 昨日も思ったけどオマエんち、さみぃよ」
「そう? 普通だけどね……あ、熱下がってる。37度6分だって」
「はぁ……よかった。念のため今日も仕事休めよ。今日金曜だし、土日もゆっくりしろ。またぶり返したら大変だろ?」
本当に安心したように言い、私に指図をしてきた。
「えー? そんなに休んだら迷惑かかるじゃん。今日、午後からでも行くよ」
「バカ! オマエ、まだ熱下がり切ってねぇだろ? 昨日ほとんどメシ食ってないんだし、そんな体力落ちてる状態で仕事なんてできねぇよ。とにかく休め」
(もー、またそれ? ホント、口うるさいな)
「わかったよ。うるさいなー。休めばいーんでしょ?」
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