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「小久保が何かあったら電話しろって。……お前、小久保に優しくしてやれよ? 昨日も連絡つかないって大騒ぎしたんだからな。じゃ、お大事に」
「あ、はい。すみません。ご迷惑をお掛けします。失礼します」
電話を切った。
(なに? 連絡つかないって大騒ぎって)
なんとなく嫌な予感がしたけど、とりあえず冷蔵庫を開ける。スポーツドリンクやヨーグルトやプリンが入っていた。それと昨日残したおかゆにラップがかけてある。
(小久保……やっぱり気が利くんだよね)
おかゆを温めて食べ、ヨーグルトも食べた。その後また寝ると数時間後、電話で起こされる。
「あ、俺。調子どうだ? 昼過ぎたけど……なんか食った?」
「もー、食った、食ったうるさいなー。食ったよ。おかゆとヨーグルト、朝食べた」
「悪かったな。気になるんだから仕方ねぇだろ。それに、昼過ぎたけどって言っただろ? どうせ寝てて食ってないんだろうから起こしてやったんだよ」
やれやれといった感じの小久保。
「気持ちよく寝てるのにわざわざ起こさなくてもいーでしょ?」
「それだけ元気ならもう大丈夫そうだな。とにかく、少しでもなんか食っとけよ。じゃーな」
小さく笑い電話を切られた。
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