飽きるほど、ずっと一緒に【それから】

02

　いつからこんな関係になったのかよく覚えていない。

　たぶん八重田さんに言い寄られたとか言って噂になった辺りが初めてだった気がする。あれが私が入社して３年目で23の時。入社したって言っても派遣だけど。

　最初のうちは、それこそそんな相手が何人かいたし、小久保と関係を持つのは１ヶ月とか２ヶ月に１回くらいだった。

　でも、今ではアイツ１人だけ。……いつからか、他の男とシても感じなくなった。虚しいだけで。

　そう思うようになったのは小久保と関係を持つようになってわりとすぐだった気がする。アイツが八重田さんのことを好きなことは知っていた。でも、それとは別で欲望に正直なところがあることも知っている。

　最初に誘ったのは私だった。お酒が入りなんとなくシたくなって、軽く誘った。小久保は二つ返事で私の誘いに乗った。

「俺、そーゆーの、軽く楽しめるタイプだから」

　そんな風に言うアイツのことだから、たぶん他にも相手はいるのだろう。

　アイツの気持ちはわかってるし、軽く楽しみたいんだろうから、私も気持ちを出さないように気をつけている。もともと男に甘えたり、コビを売ったりするのは好きじゃない。好きじゃないというか、柄に合わない。