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「八重田のこと? アイツもアイツで気が強いところあるからな。飛鳥さん以外にはニコッともしねぇし、だいたい素っ気ない態度か怒ってるかだもんな。なんでうちのフロアの女はそんなのばっかりなんだか」  胸をゆさゆさと揺らすように触りだした。 「そんなこと言って、八重田さんのこと好きなくせに。……でもまー、彼氏できたっぽいし、残念だったねー」  わざとらしく薄く笑って冷やかす。  今年の年明けに男からもらったと容易に想像がつくハートのネックレスを会社にしてきた。  小久保に対して「八重田さんに彼氏がいると思い知らせてやろう」というつもりじゃなかったけど、八重田さんをさんざん問い詰めたことがある。 「別に好きじゃねぇよ。どっちかと言えば嫌いだわ。……オマエ、あの時、本当にやりすぎだったからな。前も言ったけどあんまり虐めんなよ、八重田のこと」 「はいはい。わかってるよ。だいたいあの後すぐに謝ったでしょ? あのネックレスもしてきてるし。……ねぇ、まだ? 早くしようよ」  お互い座ったまま下着の上から胸を揺するように触り続ける小久保に耐えかねて催促をした。
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