02

27/55
前へ
/799ページ
次へ
「バカ、安全日なんて当てになんねぇだろ? とにかく、つけるから待てよ」 「ピル飲んでるから! 本当に大丈夫。妊娠しないよ。仮にしてもアンタには迷惑かけない」  ムキになって言い返す。 「は? 何だよそれ。なんで……そんなもの飲んでんだよ」 「……生でするためだよ? 気持ちいいんでしょ? 生でするの。男はみんな生でしたいって言うし……何でもいーじゃん、早くしようよ」  本当は違う。いちいち説明するのも面倒だったし、何でもよかった。小久保が納得すれば。この男が私との気持ちいい行為に溺れてくれれば何でもよかった。それなのに。 「ちょっと待てよ……オマエ……なにやって……とりあえずこれ着ろ」  起き上がり、急に真面目に……というか、落ち込んだようなため息をつき、バスローブを軽く投げてきた。 「なんで? 早くしようよ。待てないんだけど」 「いーから! 早くそれ、着ろ」 (え……なに怒ってんの?)  強い口調で言われ、びっくりした。とりあえずバスローブを着てベッドの上に座る。小久保も下着を履いてあぐらをかき、向き合って座っている。 「オマエ……他の男、もう全部切れよ。俺だけにしろ。俺が毎日でもオマエとシてやるから……満足させてやるから」  俯きことさら真面目にそう言った。
/799ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5609人が本棚に入れています
本棚に追加