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 途中、休憩を取りながら実家のすぐ近くまで来るとソワソワとした様子で村瀬が聞いてくる。 「うん。もうすぐ。どーした?」 「……私、どうしたらいい? 何か言う?」 「俺の隣にいてくれればそれでいい。俺がなんとかするから、そんなに心配するな」 (ホント、こういうとこ可愛いんだよな)  気の強い村瀬がこうなると、たまらなく可愛い。  実家の前を通ると既に2台の車が停まっていた。 「あー、兄貴の車停まってるな。パーキングに停めるか」 「え? これ、レンの家? でかいね」 「まぁ、家族多いからな。……あー、こっちにも兄貴の車」  近くのパーキングに見覚えのある2番目の兄貴の車が停まっている。 「アンタ、兄貴、何人いるの?」 「2人。1番上の兄貴は結婚して子供2人いる。あと妹が1人いるから、俺は4人兄妹」 「へぇー。今日、みんないるの?」 「たぶんな。車もあるし。俺がユリ連れて行くって言ったから、全員集合かも」  例年だとゴールデンウィークと正月しか全員集合しない。 「はぁー」  車を降りてから実家に向かう途中、何度もため息をつく村瀬。 「おい、そんなにため息つくなよ。俺が悪いことしてるみたいだろ?」 「そうだけどさ。……はぁー」
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