02

41/55
前へ
/799ページ
次へ
「だから、違うっつーの。まぁ、最初は軽い気持ちだったけど、なんつーか、可愛くねぇところが可愛いっつーか……んー、よくわかんねぇけど、体繋げてたからって理由じゃねぇよ」  考え込みながらもそんな言葉をくれた。確かによくわからないけど、まぁ……うれしい。その後少しして2回目をした。言うまでもなく、すごく……気持ちよかった。  それからも結局、私と小久保の関係は変わらず、たまに仕事帰りに行為をする関係。それ以外で2人で会うことなんてない。別にこれでいいと思っている。  5月下旬、今井さんが勉強会の日に埼玉支店から女を連れてきた。私のすぐ後ろのミーティング用のデスクで八重田さんと言い合いになっている。 (この2人、絶対気が合わないな。ってかこの子、すごく気が強い) 「八重田さん、なんかあの子すごいね」  今井さんとあの子が勉強会に行ったあと、声をかけた。 「そうなんですよ。本当に……男勝りって言うか、サバサバしてるっていうか、気が強いし。仕事が出来ればなんでもいいらしいですよ? 恋愛は興味ないとか言ってる割に下ネタばっかりだし」  ため息まじりに説明する八重田さん。 (なんか……うっすら気になってたけど、小久保の好きそうなタイプなんだよね、あの子)
/799ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5608人が本棚に入れています
本棚に追加