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 三井さんの質問を遮って照れたように言ったあとサラダを口に運んだ。 「その……セフレって……なんかよくわからないんですけど……お互い本気で好きなのに、気持ちがすれ違っちゃってただけなんじゃないんですかね?」  昨日からずっと気になっていたことを聞いてみる。 「かもね。向こうがいつからどう思ってたか知らないけど、結果的には本気だったみたいだし。でもセフレはセフレだよ。その時にしか会わないし」 「村瀬さんは? いつから好きだったんですか? 何がどうなって、こうなったんですか?」 「お! 八重っち、いいね」  単純な疑問だったのに、三井さんがニヤッと私を見た。 「いつから好きって言われてもねー。あの八重田さんと小久保がキスしたって騒動あったじゃん? あの辺りからセフレになったんだよ。んで、まぁー気がついたら好きになってた」  遠くを見つめ首を傾げながら答えた村瀬さん。 「そーだよ。あの話、結局どうだったの? 八重っちと小久保のキス。誘ったとかなんとか」 「あー、あのですね……非常に言いづらいんですけど……誘いました。そして、キスしました。でも! でもですね、そんな甘いものではないですよ。気持ちのないキスですから。本当ですからね、村瀬さん」
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