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 三井さんの追求に、ずっと誤魔化していたことをついに話した。本気の村瀬さんを前に、もう嘘はつけなかった。 「大丈夫だよ。アイツはそんなヤツだってわかってるから。誘われたら乗るタイプなんだよ。だから私の誘いにも簡単に乗ったし、そーやってセフレになったの」  クスクス笑いながら私を見て軽く言う。 「えー、尚更、小久保のこと信用できないじゃん。本当に本気なの? 大丈夫? ムラっち。『お前だけを愛してる』なんて言葉、簡単に信じちゃダメだよ?」 「んー、でも、本気だと思う。あれは。……あのさ、私ピル飲んでたから生でヤろうとしたんだよね。小久保と。そしたらアイツ、ガチで止めて……他の男全部切れって言ったんだよ。自分の体大事にしろって」 (ピル? 生でヤる? セフレ何人も?) 「へぇー。なんか……それ聞くとねぇ。確かに本気かもね。で? それから他の男切ったの? ってかセフレ何人いたんだよー、ムラっち。いいけどさ」 「もうその時には小久保だけだったよ。何年か前までは何人かいたけど、なんかねー……違うなって思っちゃったんだよね。小久保以外は興味なくなったっていうか」  二人の会話に全くついていけず、ただただ聞いていた。 「その話ってどのくらい前の話? 子供作るって話は? いつ頃なの?」
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