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「あー、八重田さんが結婚しますって報告した日あったじゃん。その日に生でヤろうとしたら『他の男全部切れ、オマエに惚れてる』って言われて……子供の話したのはこの前の仕事納めの日だよ」 「え! めっちゃ最近じゃん。子供の話してから、1ヵ月くらいしか経ってないよね? ……ねぇ、小久保とちゃんと話した方がいいんじゃない? これからの方向性っていうかさ」 「私もそう思います。よく話し合った方がいいですよ。仕事のこととかも……昨日は仕事なんて関係ないって言いましたけど、小久保、どこに異動になるかわからないですよ? まぁ、村瀬さんもですけど」  三井さんの言葉に同調する。 「だよねー。わかってはいるんだけどさー……ってかもうすぐ休憩終わるじゃん。ごめんね、こんな話に時間使っちゃって」  そうして話は終わり、結局私は、飛鳥さんに何も言わなかった。  数日後。 「ただいまー」 「お帰りなさい」 「明日さー、小久保くんと飲みに行って来ていい?」  帰るなり聞く今井さん。 「いいですよ。夜ご飯用意しなくていいんですよね?」 「うん。あんまり遅くならないようにするけど、先寝ててね」 「わかりました」    そんなやり取りを交わした翌日。 「八重田、わりぃな。今日、今井さん借りるわ」
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