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 あの小久保と村瀬さんのゴタゴタがあった勉強会の翌日。 「おはよー」 「おはようございます」  向かいに座るなっちゃんに挨拶すると普通に返ってきた。でも目を合わせようとしない。 「なっちゃん、昨日のことまだ気にしてるの?」 「いえ、別に」 (気にしてるじゃん) 「なに? どうしたの? ケンカ?」  俺となっちゃんの様子を心配したように控えめに声をかけてきた杉下。 「ケンカってか……昨日、首都圏統括の揉め事に巻き込まれてさー、なっちゃんが食ってかかったから止めたの。ただそれだけ」 「あぁ、いつものか。ごめんな、今井。お前にばっかり苦労かけて」 「何ですか? それ。まるで私が問題児みたいじゃないですか」 「そうでしょ? 何度も言ってるじゃん。他支店で問題起こさないでねって。首都圏統括は特に。あっちの方が立場は上なんだからさ」 「上とか下とかあります? 同じ社内の人ですよね。それに昨日のはどう考えても八重田さんとあの女性の言ってることの方がおかしかったですよ」  納得いかない様子で杉下と言い合いになっている。 「まぁ仮にそうだとしても首突っ込まない方がいいよ。今井にも迷惑掛かるしさ。……ってか、今度は何があったんだよ。またなっちゃんが余計なこと言いふらしたの?」
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