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「俺にはよくわかんないけど……キミはそこで確信したわけね。この子は俺のこと好きだなって。それで、なんで付き合わなかったの? あー、あれか……彼女がそれを望まないと思ったからか」 「まぁ、そーっすね。そのままの関係でいたんっすけど、施工の連中と子供の話になって、俺が子供たくさんほしいって話したら『若い子捕まえろ』みたいなこと言われたんっすよ。それをアイツも聞いてたみたいで」 (また率直な話、してんなー。男だけのノリみたいなもんなんだろうけど) 「仕事納めの日に初めてアイツを俺んちに誘ったんっすよ。俺の部屋が汚ねぇつって、部屋片付けてくれるような若い子探せみたいなこと言うから……俺はオマエとしか結婚も子供も考えてないけどって……」 「あー、なるほど。じゃー子供産んであげるよってなったわけか……その時、先に結婚しようって言わなかったの?」  ようやく事の流れを理解する。 「言った気がするんっすけどね……でも、子供できたら籍入れようって言われた気もするし。正直、舞い上がっててあんま覚えてないんっすよね……俺の子供を産んでくれるってとこはよく覚えてるんっすけど」  首を傾げながら枝豆を食べた小久保。
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