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「涼吾さん帰ってきたと思ったら安心して、そのまま寝ちゃいました。んー、涼吾さん、あったかい。いい匂い」  なんとも可愛らしいことを言いギュッと抱きつく彼女。思わず小さく笑い、頭を撫でる。 「あ、そうだ。……ねぇ、村瀬さんってさ、どんな子なの? 昨日小久保くんに話聞いたんだけどさ。かなり驚いた」 「村瀬さんですか? んー、普通……ですけど。どんな話聞いたんですか?」 「うーん、あんまりペラペラ喋るのもね……聞かなかったことにしてよ?」  内容的に軽々しく言うのはまずい気がする。 「セフレ何人かいるとか、ピル飲んでるとか、生でヤろうとするとか……」 「あー……私も聞きました。本人から。ビックリしますよね。そんなこと聞いちゃうと。でも、本当に普通の女性ですよ。小久保のこと好きだって言ってたし」 「え? 小久保くんのこと好きだって言ってたの?」  彼女の言葉に驚いた。小久保本人は一度も言われたことがないと言っていたのに。 「言ってましたよ。恥ずかしそうに。でも、そんなこと言わなくてもすぐにわかりますけどね。相当好きなんだなーって。あれだけ想えてすごいなって」 「そう……なんだ。俺が小久保くんから聞いた話とずいぶん違うな」
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