尻拭い? いやいや、略奪です

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 叶衣を見ているだけで既に射精しそうな璃空が我慢できるはずもなく、素早く装着した避妊具。   叶衣の準備が整わないままに、ズッと挿入する。  叶衣は、急に訪れた圧迫感に息が止まりそうになった。 「待って、待って! ほんと、今イったばっか……」 「知ってる? イったばっかが1番気持ちいって」  恵里菜からの受け売りだ。こんなこと、絶対に叶衣には言えない。今となっては恵里菜のことなどなんとも思っていないが……いや、今では性行為の先生とでも言うべきか。  とにもかくにも、今の璃空は叶衣が自分とのセックスで感じてくれればそれでよかった。  未だにぎゅーっと締まったままのナカは痛いほどに狭い。それでも突き進んでいく璃空のケダモノ。  ずんずん進んでは、叶衣の体を揺さぶる。 「やぁっ、ぁっ、ぁっ、あぁっ……」  ゴッと当たるそこだけ攻めると、叶衣はまたすぐに背中を仰け反らせて果てた。 「セックスでイかないって言ってなかった?」 「な、ない! こんなの、ないのっ……もう、ダメ……これ以上したら……」 「おかしくなる? 大丈夫。俺しかいないから」  挿入したまま叶衣を抱き締めて、更に奥まで突き進んだ。 「ひっ……」 「ここ、好きだよね?」 「好きじゃなっ」 「いや、好きだよ。ほら」  ぐんぐん突き上げて、何度も果てる叶衣。  プシュッと璃空の足に水飛沫が飛ぶ。濡れた感覚が心地よかった。 「ねぇ、まだイける?」 「も、無理! 無理!」  ぶんぶんと首を左右にふる叶衣に容赦のないケダモノは、それから3回欲を吐き出すまで続いた。    グッタリとしてピクリとも動かない叶衣と、ツヤッツヤの肌を光らせている璃空。 「……3回もするとか聞いてない」 「え? 回数制限あるなんて言ってなかったじゃん」 「なくても察しろよ!」  ぐわっと顔を歪ませ、上半身だけ起こす。しかし、ずんっと下半身に重たい倦怠感を感じて、すぐにパタリと伏せる。 「蓮の名前、呼ばなかったね」 「呼ぶわけないでしょ……」 「蓮より俺の方がよかった?」 「……や、なんかもう、色々凄すぎて……ちょっと、もう、やだ」  叶衣は枕に顔を押し付け、璃空からの視線を逸らした。 「蓮、セックス上手い?」 「なんでそんなこと聞くの? 璃空の方が上手いよって言って欲しいんでしょ」 「いや、蓮の方がいいならもっと頑張んなきゃなって」 「もういい! もういいの! あなたは頑張らなくていいの!」  ばっと顔を上げて、もうやめてと懇願する叶衣。  璃空は、さらっと叶衣の短い髪を撫でる。汗をかいたからか、少し湿っていた。 「蓮とのセックス、忘れられたらいいんだけど」 「……あんなに激しくされたらもう思い出せないわ」 「本当?」 「あんたの性欲どうなってんの? あの性欲お化け以上だよ」 「そっか、俺の方が体力あるのかぁ」  ベッドフレームに背中を預けた璃空がしみじみ言う。  そういうことじゃないのよ。そう叶衣は思ったが、それ以上なにも言わないことにした。
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