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二人で朝食を
カーテンの隙間から洩れる光で夜が明けたことがわかる。
いつの間にか深く眠ってしまったようで、郷さんがベッドに入ってきたことにも気がつかなかった。
週末は好きな人の腕のなかで目を覚ます。自分の人生でこんなに幸せな日が来るなんて思わなかったけど、その反動がすごく怖い。
いつか終わるのがわかっているから。
規則的な寝息をたてる郷さんをベッドに残し、キッチンへ向かう。
今までほとんど使うことがなかったというキッチンは、生活感の全くない無機質な空間だったが、俺が泊まるようになってから必要最低限のものが置かれるようになった。
大学入学とともに独り暮らしを始めたことと、自分の性癖を自覚していたこともあり、独りで生きていけるよう炊事洗濯はしっかり自分で出来るようにしてきた。
冷蔵庫を開けると、初めて郷の部屋に泊まったときはほぼビールとミネラルウォーターしか入っていなかったが、今は玉子や少しの野菜、ハムなどの加工肉も置かれている。
バターと玉子、牛乳にとろけるチーズとベーコンを冷蔵室から取りだし、冷凍室を開ける。ここも少し前までは氷くらいしか入っていなかったが、今は冷凍野菜が入っている。
その中からブロッコリーをとりだす。
コーヒーをドリップしながら玉子をといて牛乳と塩を少々とベーコンの細切りをいれ混ぜる。
ブロッコリーをレンジで温めつつ熱したフライパンにタマゴを流し込みカシャカシャと混ぜる、少し熱が入ったところでとろけるチーズをのせて包み込むように形を整えていく。
一つ目のオムレツを皿にのせたところで
「悠歩おはよう」
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