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余談
ちなみに、貴禰さん(お嬢様、と呼んだら即座に却下された。『あとね、ちゃん付けもやめてね。子どもじゃないんだから』だって。6歳児が、子どもじゃないんだから、って??)、彼女はとてもユニークな考え方をする子だった。
たとえば、4月から乗る通学の電車に、予行練習で乗りに行ったときのこと。料金表を見上げて、貴禰さんは言った。
「…どうして、大人料金と小人料金なの?」
「どうして? 子どもは半額で、いいじゃありません?」
「子どもだって、電車の中では、ほぼ1人分の場所を取るわ。半額だから座席に座る権利はないってこともないし。大人やお年寄りの前でも、座り続けるようなアホもいるのよね?」
「アホって…(笑)」
「だってアホでしょ(笑)。それに、どうして子供料金じゃなくて小人料金なの?」
「そういえば…そうですね」
「大の大人っていうけど、小の小人って言わないのはなぜ?」
「…えーと💦」
そう、一事が万事、こんな感じ。退屈しない職場になりそう。
***
…で、例の標記(大人、小人)の件、そう言われて調べてみた。
「あの電車の料金表の表記ですけど」
「うん」
「あれはおとな、こどもではなくて、だいじん、しょうじんと読むらしいです」
「え? なにそれ? …初海さんて、いろんなこと知っているのね。一緒にいると退屈しないわ」
もしかして私たちって、相思相愛??(笑)
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