振りかざされた魔法ステッキ

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振りかざされた魔法ステッキ

 放課後、あたしは中西くんの家に向かった。魔法熟女の姿が無いんだけど、どうなってんの?  あたしは空を見上げた。もしかしたらと思ったけど、箒に乗って飛んでいる熟女は居なかった。飛べないって言ってたもんなあ。  あ、中西くんが帰ってきた!取りあえず言われた通り、中西くんを指差した。  どこからともなく魔法熟女が現れ…ないんだけど。  あ、中西くんが家に入っちゃったよ。部屋の電気が点いた、なにやってんのよ魔法熟女!  その時だ!  うんしょよいしょと魔法熟女が雨樋を登り始めた。隠れてたの?!て言うか、家知ってたの?!  魔法熟女は窓をコンコンと叩いてから 「お邪魔しまーす!」 と中に入って行った。えええ?!何やってんのよ!  あたしも後を追って雨樋を登って窓の外から部屋を見た。  そこには驚いて怯えた表情をしている中西くんと魔法ステッキを振り上げている魔法熟女の姿があった。  ついに、ついに魔法ステッキで魔法をかけるのね!
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