ゲジゲジ

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ゲジゲジ

「扉の陰で着替えたから大丈夫よっ」  そして魔法熟女は先生のほうを向き 「こうしてやるっ」 と先生を指差すと、ポンと音がして先生の姿が消え、一匹のゲジゲジが現れた!  うーん、やっぱり魔法ステッキは使わないんだ。  あたしはゲジゲジを踏まないように気を付けながら魔法熟女に駆け寄った。 「ねえねえ~、熟女ママの魔法でストーカー行為が無かったことにしてもらうように頼んでよ、お願いっ」  魔法熟女は下唇に人差し指をあてて、 「うーん、そんなご都合主義みたいなこと出来るのかなあー。頼みにくいなー。この前出してくれたお茶菓子のお煎餅おいしかったなー」 と上目遣いで言った。わかったわよ、わかりました。 「今度来たときのために、お煎餅いっぱい用意しとくね!」 「やったー!お煎餅ゲットだぜー!じゃあ帰るね!」  待てい、こら。
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