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「まみ、おはよー!」
朝、教室に入ってきたまみにりかが後ろから抱きつく。
りかはまみのお腹を触った。
「まみったらまた太ったんじゃない?」
その言葉にきよみとしおりが笑う。
「まみはダイエットしなきゃね」
「そうでしょ、縄跳びでもやりなよ」
そして三人はまみの体をおさえると、同時に腹をさわった。
まみは嫌そうな顔をした。
「何でそんなこというの」
きよみはニヤニヤしながら言う。
「だって、あんたこの前の健康診断でも体重が増えていたでしょ」
「そうだよ、これ以上太ったらヤバイって~」
まみは小さく言った。
「成長期なんだから体重が増えることもあるでしょ。
だいたい、あなたたち私の健康診断の紙を無理やり奪って見たよね、
そんなこといいと思っているの」
三人はその言葉には答えず、まみの腹をべたべた触っていた。
まみは体をひねってその場から離れた。
「まみ!起きて」
まみがうつぶせで寝ていた机から顔を上げると、
そこにはりかとしおり、きよみがいた。
たちまちまみの顔が暗くなる。
「何」
まみは聞く。
きよみは言った。
「これ、まみへの手紙」
「私から?」
きよみはまみに手紙を渡す。
まみはその手紙を読んだ。
そして読み終わると、きよみに言った。
「誰?この森田ユウタって人」
「隣のクラスの男の子だよ」
「聞いたことないんだけど?」
「恥ずかしがりやでまみに話しかけられなかったんだよ」
「・・・・・」
まみは三人の顔を見た。
三人はじっとまみの顔を見つめている。
まみは言った。
「わかった。いつどこで会うの?」
その言葉を聞いて三人はニヤッと笑った。
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