森田ユウタがやってくる

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次の日の昼休み。誰のいない空き教室にまみはいた。 まみはじっとそこに立っている。 その様子を教室の外側の窓から、 きよみたちは笑いをこらえながら見ていた。 ふとまみがじっとこちらに視線を向けそうになったので、 急いでしゃがみ、身を隠す。 「ふふ、本当に来たね!」 きよみは楽しそうに言う。 「単純な子だね」 しおりは頷く。 「本当バカじゃないの~あの子に惚れる子なんているわけないじゃん」 りかがへらへら笑う。 「きゃあ!」 教室から叫び声が聞こえた。 きよみたちは驚いて立ち上がり、教室の中を覗く。 まみが黒板を指さして、震えていた。 まみは怯えたような表情をしている。 「あ、あなた誰?もしかして森田ユウタくん?」 まみは後ずさる。 「じゃあ、あなたが手紙を?そうなの?・・・ えっ、あ、いや、来ないで!」 まみはそう叫ぶと、走って教室から抜け出した。 走りながら去っていくまみの背中を見て、 きよみたちはポカンとした表情を浮かべた。 「なにあの子?」 りかが言う。 「知らないよ、まさか本当に森田ユウタを見たの?」 きよみが首を傾げる。 「まさか」 「じゃあ何なの?」
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