危険なふたり?

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「いや、でも日織(ひおり)さん? いくら何でも飲みすぎたら酔っ払うでしょう?」  ソワソワしながら問い掛ければ、「ん〜」と唇に手を当てて考える素振りをなさる。 「あの、週末、修太郎(しゅうたろう)さんのところへお泊まりに行ってもよろしいですか?」  そうして彼女が言ったのは、お酒のこととは少しずれた内容で。  元よりそのつもりで、先のお電話で日織さんの飲酒についてお義父(とう)さんとお話させていただいた際に宿泊の件(そのこと)も承諾を取り付けている。  いるけれど――。 「その時に私、お気に入りの日本酒を持ってお邪魔しますので、勝負いたしましょう!」  とか。  ちょっと待って、日織さん。  仮にも僕は結構飲みの多いお役所勤めです。お酒は割といける口ですよ?  その僕と勝負なさろうとおっしゃるのですか?  余り飲ませ過ぎてしまって……もしも日織さんが眠ってしまわれたら……僕はあなたに触れたい気持ちをどう発散すれば良いのでしょうね?
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