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「修太郎さん、くすぐったいですか? それとも――」
僕の肌に浮かび上がった鳥肌を見て、日織さんがクスクス笑って。
そこで僕の耳元に唇を近づけていらっしゃると「それとも気持ちいいですか?」と、彼女から与えられた刺激に勃ちあがった乳首を爪弾きながら問いかけてくる。
それだけでも堪らないのに、日織さんの吐息が耳朶をかすめた途端、下腹部にドクンと血が集まったのが分かった。
日織さんから薫る吟醸香と、彼女がまとっていらっしゃる桃の香り。
どちらもが、甘くむせかえるように僕の身体を侵食していく。
「あ……。修太郎さんの、……いま……」
日織さんが座っていらっしゃるのは僕の股間の上で……。
となれば彼女に僕の身体の変化が分からないはずがない。
「素直なしゅーたろぉさん、可愛くて大好きなのです……っ。私としゅ、たろぉさんは……とっても相性がいいみたいなのですっ」
固く張り詰めた僕のそこにそっとご自分の敏感なところを擦り付けるように腰を動かしていらっしゃると、日織さんが僕にギュッと抱きついて熱い吐息混じりにそうおっしゃった。
何の相性、とはおっしゃらなかったけれど、それって多分身体の。
前に日織さんから、「日本酒と相性がいいみたいなのですっ」と聞かされた時とは違った意味で、――というよりあの時とは比べ物にならないくらい激しく――ドキッとさせられてしまった。
僕は頭の上に掲げたままだった両手を下ろして日織さんを腕の中に掻き抱くと、彼女の耳元でそっと強請る。
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