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彼への想いを自覚してからこうして身体に触れられると、彼に抱いている自らの好意をありありと思い知らされる。チュッ、チュッと内腿に口付けをするその行動に愛があれば良いのにとどうしても願ってしまう。
願うくらいはしても良いよね?きっと、それくらいなら許されるよね?
「流星君…。」
「ん?なーに?」
「寂しさは埋まった?もう寂しくない?」
苦しい苦しい恋だけれど、好きな人には幸せであって欲しいと強く思うのだと私は恋をして知った。自分よりもこの人に幸せになって欲しい。できれば私が幸せにしたい…否、本当は絶対に私が流星君を幸せにしたい。
相手が寂しさを抱えているのなら尚の事、それを埋めたいと思うし、寂しさを分け合いたいと思う。今まで一番可愛いのは自分だったし、全て自分の感情を優先して生きてきた。でも流星君に恋をしてから確実に変わった。
例え悲しく涙で濡れる恋になろうとも、私は許される限り彼を愛したい。自分なりに精一杯この人に愛情を注ぎたい。
流星君の体温が素肌に密着する。いつも低い彼の体温も情事のせいで流石に熱を持っていた。
「まだ足りないかな。」
「…っっ…。」
脚の付け根にジリジリとした小さな痛みが落ちた後、そこに浮いたのは鬱血痕。流星君のキスマークだった。
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