地雷です

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多分、だが胸を服ごと食まれている。 何故“多分”かと言えば、顔を覆ったままの腕を抑えられていて目視出来ないからだ。 「ぃっ…!」 ハグッと歯を立てられて思わず声が漏れた。 反応し始めている乳首が刺激にゾクゾクする。 「やっ…、ぁ…」 ジタバタもがいているとそれまでビクともしなかった腕の拘束が緩んだ。 咄嗟に白戸さんの肩に手を突いて押し返す。 必然的に目が合って、白戸さんがによっと愉快そうに目を弧状に撓めた。 「あれぇ?顔隠さなくていいのかなー?」 かぁっと上気して目も涙で泥濘む。 誰のせいでこんな顔して、晒す羽目になったと思って…!この人は… 「…根性悪…っ」 こんなことを言ってどんな報復がくるか。 学習しない俺はどうかと思うが言わずにはいられない。 身構えたが白戸さんは怒らなかった。 「ゴメンね?朝比奈君が思いの外可愛い事するからつい、ね?」 ご機嫌直して、と顔に軽いキスをする。 小鳥が啄むみたいに耳、額、目蓋…そして唇。 開けて?と催促され無意識にそれに従えばご褒美みたいに甘い口付けが与えられた。 「ぁっ…、ふ…」 キスに酔って頭の芯がぼうっとする。 指が服の中を這い上がって胸の突起に触れても最早抵抗する気が起きなかった。 「朝比奈君乳首感じる人なんだね。カテキョに随分躾けられたかな。ちょっと妬いちゃうなー。」 カテキョ…俺本当にどこまでこの人に話したんだっけ。 あやふやな記憶に後悔するも与えられる刺激にすぐにうやむやになってしまう。 「それとも元から敏感なのかな。こっちももうすっかり元気だね。」 反応した先端を下着越しに爪で引っ掻かれてビクリと腰が浮く。 「飲み過ぎたし反応鈍いかなーと思ったけど、さっすが。」 さっきみたいに唐突に剥く気配はなく布越しに形を確かめるように掌が隆起をなぞる。 キスと布越しに胸と下肢への刺激。 ゆるゆると与えられる快楽にゾクゾクして身動ぐ。 ああ、これは…。 耐えられず膝を擦り合わせる。 それに白戸さんがまた小さく笑っていた事も気付かず。 「もどかしいね?もっと一杯気持ちよくなりたいよね?」 言われて戸惑うだけの理性すら欠如していた俺は思わず頷いていた。 フワフワと心地良い刺激。気持ちいい。 けどダメだ。 物足りない。 俺の了解を得て白戸さんは早速下着とスラックスを足から抜き取った。 「こっちも気持ちよくしてあげなきゃね。」 ちょっと待ってね〜と白戸さんは身を乗り出し、ベッドヘッドに手を伸ばす。 「…?」 「ん?ああ。君が寝てる間に用意しといたんだよね。」 俺の疑問を表情で読み取ったか、白戸さんはコレ。と手にしたローションのボトルを見せた。
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